誇るべき銀メダル


世界選手権 in 上海が無事終わりましたね。

国別がまだあるし羽生さんが出場するかどうかまだ未定だけど、一先ずシーズンの終わり。

一番言いたいことってなんだろう。
沢山沢山言いたいことなんてあるし、気持ちの整理もあまりついてないけど、まず初めに言いたいことはこれ。

「羽生さん、お疲れ様でした。」


GPFで見事復活劇を遂げて二連覇達成、そのあと全日本選手権まで僅か二週間しかなく、それも無事やりきり三連覇達成。

全日本選手権のFSの次の日、エキシビション「メダル・オン・アイス」を羽生さんが欠場するという情報を聞きました。

理由は腹痛。その次の日あたりに『尿管遺残症』で手術を受けると聞いて動揺しまくりだった。

まず欠場理由は羽生さんは腰痛持ちなので、腰痛によるものかなと思ってたらまさかの腹痛。自分が優勝したエキシを欠場するぐらいなんだからただの腹痛ではないとは覚悟していたが、全く聞いたことのない病名を聞いて不安は積もるばかりだった。

幸いと言っていいかわからないけど、手術したら後遺症が残ることはなく、スケートをするのも問題がない。これにはほんとに安心したが、入院期間は二週間、そのあと四週間は絶対安静と聞いて、彼はまたリンクを離れなくてはいけないのか…と辛い気持ちになった。

そして手術を受けることがわかった12月末から世界選手権の3月末まで彼の情報はほぼ入ってこなかったし、彼がメディアの前に現れることもなく、彼がどこで何をしているのかベールに包まれたまま不明だった。

彼の情報を発表してくれるのはスケ連だけ。しかもスケ連も羽生さんの関係者に電話で聞いた内容をメディアに再度発表してる形なので、スケ連も羽生さんのしっかりした情報はあまり知らず、信じていいかよくわからない情報ばかりだったけど、私たちファンが情報を仕入れることが出来るのはスケ連からの情報だけだから信じることしか出来ない。

2月中旬の四大陸頃に出た情報は「練習は再開していたが捻挫してまた練習できなていない」と。

2月最初に練習拠点のトロントに戻る予定も白紙になり、不安は次から次へと積もるばかりだった。

彼はそもそも世界選手権に出場できるのかな?捻挫の状態はどれほど悪いんだろう?

わからないことばかりで、私はただ信じて待つことしか出来なくて、その日々は、こんなにも苦しいのかというぐらい辛く苦しかった。

三月最初にワールドエントリーに無事羽生さんがエントリーされてることがわかり一先ず安心したが、捻挫後の詳しい情報は出てこない。

世界選手権を一週間切ったところでやっとスケ連から情報があったが「捻挫は完治していない。四回転を跳んでいるか教えられない」とおいおい、そんな状態でワールド出れるのかいな…て不安を増倍させるような情報。

大会の数日前に羽生さんが上海入りした情報が伝わって、やっとああ、羽生さんはワールド出るんだ。また挑戦するんだ。って実感した感じでした。

わかってたけど中国の羽生さんファンがあげてくれた羽生さんの公式練習の動画見ても調子は万全と言えるには程遠い。

公式練習1日目のSP曲かけでは4Tと3Aは決まらず3Lz-3Tだけ決まったと思えば、二日目のSP曲かけでは4Tのみ決まって3Aと3Lz-3Tが決まらない。SP当日の公式練習は4Tと3Lz-3Tが決まらず3Aだけ決まるという、ほんとに日によって決まるジャンプがバラバラで日によって決まらないジャンプもバラバラで波があったし不安定だった。

いつもならこの大会通して4Tが調子悪い。とか、4Sが中々決まらないとか、3Lzがよく抜けるとか、不安定なジャンプが大抵一つぐらいなのね。それさえ決まれば、あとは完璧。それだけが不安って感じで。

でも、今回はそんなもんじゃなかった。全てが不安定で、日によって決まるジャンプが違う。あの大得意な3Aでさえ練習でパンクが多かった。

SPの6練も出てきた時から顔色めちゃくちゃ悪いし、ジャンプも全然決まってないしで、それらを見て、ああ、覚悟しなきゃいけないって無意識の内に思ってたんだ。

ゆづが1日目の公式練習を終えた時に久しぶりにメディアにインタビューで自ら語ったんだけど、その時の言葉が「この三ヶ月いろいろなことがあった。でも、みなさんの前で演技する覚悟ができるくらいのコンディションになった。」だった。

羽生さんが三ヶ月、歯を食いしばって苦しみながらも努力して努力して、「演技する覚悟」「戦う覚悟」を持って、この場所に五輪王者として、立っている。

あなたがその覚悟をしてくれたなら、私たちもそんなあなたを最後まで見届ける覚悟をするべきだ、と、思った。

みんな決して口には出さなかったけど、やばいんじゃないかって思ってました。公式練習や6練の様子を見たり知ってたファン全員が、羽生さんがいい演技できないかもしれないって、そう覚悟はしてました。

何かを覚悟して見なきゃいけないってそう心の奥底で強く思ってました。

だから、SPが終わった時、本当に本当に凄いと思った。

あんな不調だった中、全てが総崩れしてもおかしくなかった中、ミスは冒頭の4Tのお手つきだけ。他は少しのミスさえなく、完璧。

あり得ないと思った。演技前のネガティブな私の覚悟など全ていとも簡単に吹き飛ばされて、演技後少し唖然とした。

笑っちゃうぐらいリンクに投げ込まれるプーさんや、現地ファンのもう悲鳴とも言える歓声の中、羽生さんはちょっとドヤ顔してて、「何者なんだこいつは(笑)」って笑っちゃうぐらい凄かった。

そして驚いたのは不安だった後半の3Aや3Lz-3Tを完璧に決めたことよりも、スケーティングとスピンの質。

羽生さんが今シーズンの長くをクリケから離れることになって一番不安だったのがスケーティングだった。クリケではみんなでトレイシーと一緒にただスケーティングするっていう練習があって、羽生さんはそのトレイシーとの練習によってスケーティングを一から見直して、年々スケートが滑らかになっていった。クリケに戻らず自主練のみということはジャンプの練習ばかりしてしまい、スケーティングが疎かになってしまうんじゃないかって不安に思ってた。

だから驚いた。GPFや全日本より明らかに良くなったスケーティングを見て。羽生さんの演技まで様々な選手のスケートを見てきたけど、羽生のスケーティングは正直言うと一人だけ別格だった。私の目がおかしくなったのかな?って思っちゃうほどスケーティングで魅せられちゃって、でも後で海外実況を聞くと、その誰もが『ユヅルのスケーティングが素晴らしい。こんなスケート誰も真似できない』ってベタ褒めしてて、私の目に狂いがないことがわかった。

満足な練習出来なかったはずなのに、どうしてこの三ヶ月でここまでスケーティングが成長したかは本当に今のところ永遠の謎なので(笑)、誰か羽生さんに聞いてください。謎を解明して下さい。ジャンプの練習が出来ない期間、せめてもと思って必死にスケーティングの練習だけしてたのかな。ジャンプ跳びたいジャンプ跳びたいって思いながらスケーティングに磨きをかけてたのかな。

昔からジャンパーでありスピナーだったから、ジャンプやスピンは他の選手より抜きん出てすごいな!とか思ったことは何度もあるんだけど、スケーティングが他の選手と段違いだ!って思ったのが初めてで、その事実に胸が熱くなりました。

そしてスピンの質の良さ。間違いなく今シーズンで一番の出来だった。実は練習不足が一番出るのがスピンだって言われてるんです。満足な練習を積めていない状態だからスピンどうなるかなあって思ってたけど、まさかの今シーズン一番良い。回転が早く軸がぶれない。SP・FS当たり前のようにスピンオールレベル4の上、加点も沢山ついてて、ああジャンプだけじゃなくてスピンの練習もちゃんとやったんだね。凄いね。本当に凄いよ。

羽生さんはGPFに挑む時、世界王者や五輪王者ってものは過去の栄光で、そんな肩書きはもう関係ないって言ってた。けど、ワールドのSPは確かに世界王者の滑りだった。ここ近年の男子シングルはレベルが上がりまくっててクワド持ってなくちゃ世界に通用しないし、しかもSP・FS合わせてクワド三本が絶対条件の超ハイレベルな争いだ。そんな上手な選手や才能がある選手が沢山いる中でもやっぱり羽生結弦は一人だけ空気が違った。王者の空気が漂って、別次元だった。

ハビがSPでノーミスだったけど、羽生さんの方が点数が上なのは、羽生さんの点数が出る前からみんながわかってた。

SP終えて堂々トップで、正直言えば夢みたいだった。


翌日のFS。

冒頭の4Sが抜けて、4T転倒。
片時も羽生さんの演技から目を逸らさなかった。NHK杯みたいに冒頭で崩れたけど、そこからが違った。全然違った。

羽生さん自身も動揺はしたと思う。でもそれ以上に「戦う覚悟」の方が強かった。後半は冒頭のミスの怒りをぶちまけるように次々と綺麗にジャンプを、降りてゆく。最後まで諦めない。最後まで戦う。絶対何が何でも降りてやる。そんな強い強い思いが見えた。後半は本当に素晴らしかった。この立て直しが凄かった。冒頭のミスを引きずらないと言うよりは、冒頭でミスした自分に怒りをぶちまけてるような意地を感じた演技だった。素晴らしかったよ。後半はGPFよりも全日本よりも今シーズン一番良かったと思った。

最後の3Lzを着氷して阿修羅が叫んだ時は胸が震えました。この男、どこまでかっこいいんだ。って、そう思ったの。

最後の仮面を外す振り付け。以前とは変えてきて、めっちゃかっこいい!!!!!ってなった。大歓声でスタオベの観客。羽生さん自身は悔しそうな顔隠しきれてないけど、それでも観客もファンも見てる人がみんなが思ったんだ。いい演技だったって。だからみんな大歓声であなたを讃えたんだよ。

自分の点数が出ても喜ぶことはなく、でも次の滑走者ハビを全力で応援してるゆづを見て、そういうところが好きなんだと強く思った。

ずーーーっと悔しそうな顔してて、笑ってたけど悔しそうな顔隠しきれてなくて(笑)

インタビューの第一声ももちろんのように「悔しい」の一言。
うん、悔しいのはわかってる。十分わかってる。いつもだったらあなたが悔しかったら私たちも悔しいと思うの。でも今回だけ、今回だけは悔しさより先に別の感情がきてるの。

FS明けの翌日、沢山の記事から沢山の情報が入ってきた。

下腹部の手術痕には縫合した糸が残っている。腫れの引かない患部にくすりをぬり、捻挫した右足首にはテーピング。
大会前にできた練習は1日1~2時間、週3日ほど。手術の影響でジャンプの鍵を握る下腹部に力が入らず、本来の高さや回転を生み出しにくくなっていた。
腹痛の原因だった尿膜管を摘出した後は、痛みでうめいた。欠場が頭をよぎったが、諦めなかった。(河北新報より)
昨年12月30日、「尿膜管遺残症」と診断され、手術を受けた。人生で初めて体にメスが入ることに恐怖心を抱いた。約2週間の入院と、縫合した傷口が完全に癒えるまで約4週間の自宅療養。関係者は「1カ月半も練習できなかったのは初めてじゃないか」と明かす。
試練は続く。12年に剥離骨折した右足首は現役中の完治は難しい。手術からの練習再開後、同箇所を捻挫。また2週間、練習から遠ざかった。テーピングは欠かせず、後半に2つのトリプルアクセルを決めたのがせめてもの意地だった
3月、今大会に向けて本格的に始動。東日本大震災から4年が経過した同11日は地元・仙台にいた。今大会出場を悩んだが、諦めず復興へ歩む被災地を思えば、簡単には諦められなかった。(スポニチより)
昨年末、悩まされた腹痛が「尿膜管遺残症」と診断され、緊急手術を受けた。怖かったのはへそがなくなること。横一文字に開腹するかと思い不安でたまらなかった。「おへそを作って下さい」と懇願した。執刀医の腕前で半円形にメスを4センチほど入れて事なきを得たが尿膜管を摘出した後は痛みでうめいた。術後、都内の病院に入院。寝返りさえ打てない状況に「つらい」とこぼした。除夜の鐘が鳴る時も、1月12日の成人式の日もベッドの上。記念写真の1つも撮れなかった。手術痕には縫合した糸が残る。
1月には右足首を捻挫。歩けないほどの重傷で、いまでもテーピングが必須。影響で、大会前の練習は1日1~2時間、週3日ほど。ジャンプの鍵を握る下腹部に力が入らず、本来の高さや回転速度に足りないのも無理なかった。それでも、最後まで踏ん張った。(日刊スポーツより)

彼はいつだって何も言わないし、私たちの前では弱音を吐かずに、前向きな言葉だけを吐く。

弱いところを見せるのが何よりもダメだと言うように、高みを目指してただ強く強くあろうとする。

わかってた。わかってたけど、思ってたより大変な、想像以上に大変すぎる状態だった。

何が「捻挫の影響はない」だよ。何が「追い込んだ練習ができた」だよ。

「おへそを作ってください」と懇願した彼を思うと、都内で入院して寝返りもできない痛みに一人で苦しんでた彼を思うと、歩くのも困難なほどの捻挫と戦ってた彼を思うと、一生に一度しかない成人式の日にベットの上にいて写真の一つも撮れなかった彼を思うと、欠場が頭をよぎるほどだったのに被災地のことを強く想い出場しようと決めた彼を思うと、

これほどまでに辛くて悲しくて可哀想な気持ちになる。

そして、それを全て隠して最後の最後まで強気で戦った彼を思うと、本当に本当に誇らしい気持ちになった。

三月最初から追い込んで練習したと聞いていたから、てっきり三月は毎日毎日練習してきたんだと思ってた。けど、本当は1日たった1〜2時間。それも週に3回のみ。それ以上の練習をしたら体が壊れるほど、限界の中で戦ってきた。

その結果が銀メダルだよ?こんなにたくさんの試練があって、満身創痍の中、あなた全選手中二位になったんだよ?

私は、この銀メダルをただただ誇りに思う。この銀メダルは無念の銀なんかじゃない。金メダルを逃した銀メダルなんかじゃない。誇るべき銀メダルだ。誇りに思っていい、銀メダルだ。

だって出場出来たこと自体、奇跡的だったんでしょ?出場出来たことがまず第一の試練突破で、普通ならそれだけで満足したっていいはずだ。

それでも悔しいって彼が思ってるのはわかってる。銀メダルでよかった。なんて言う人じゃないことわかってる。だって、きっと、ここで「銀メダルとれてよかった」なんて言う彼だったら、好きになんてなってなかった。

悔しまなくていいよ、なんて言ってないよ。ただ、今回だけは一緒に悔しがってあげる事は出来ない。彼がどれだけ悔しがっててもいいから、私たちファンは「ありがとう」「お疲れ様」って、そう、言いたい。

最後の最後まで諦めないでくれて、ありがとう。
死に物狂いで努力してこのリンクに戻ってきてくれて、ありがとう。
私たちにあなたの演技を見せてくれて、ありがとう。

一先ず、本当に本当にお疲れ様でした。

優勝したのはゆづのリンクメイトのハビちゃんで、今大会の確かな優勝者だった。優勝者の演技だった。

ゆづの演技が終わった時、素直によしこのままハビが勝ってくれって思った。
ハビがFSで崩れてゆづが優勝してほしいなんて、一ミリも思わなかった。

この大会はハビが優勝しなきゃいけないんだって強く強く思って、羽生さん本人もきっとそう思ってたんだろう。いつものように自分の後の滑走者のハビに手を叩いて応援して「GO!JAVI!」って言ってて、ハビが最初の4Tを決めた時よしっ!って強く頷いていた。

そういう悔しいけどスポーツマンシップがある羽生さんが大好きだよ。

ハビがデニスもゆづも抑えて一位に立った時信じられないというように驚くハビを見て、待機席のゆづは悔しそうな顔をしながら、少し泣きそうな顔をしながら、それでも満面の笑みで手を叩いて笑ってた。

本当は泣きたいぐらい悔しんだろうってことは一目見ただけでわかって、その時初めて私もちょっと泣いた。羽生さんは泣かずに我慢してるのに、私が泣くなんて、ズルいよね。でも堪える涙を抑えることができなかった。その涙が何の涙なのかわからない。複雑な気持ちでいっぱいで、ただただ涙が溢れた。

次の日のニュースで流れた映像では、ハビに逆転された待機席にいる羽生さんの元に駆け寄るトレイシーとハグをして、トレイシーとオーサーに羽生さんは英語で「とても悔しいです。悔しい」と口にした。

羽生さんが悔しがってることちゃんとわかってるからハビの演技後すかさず羽生さんの元に駆け寄ってくれたオーサー、そしてきっと裏方にいたのにわざわざ待機席まで来てくれたトレイシーを見て、クリケットって本当に本当にあたたかいなと思いました。

その後も待機席から離れないオーサー。ハビの隣には座らず羽生さんの隣に座ってあげてた。きっと、今は羽生さんの方に付き添ってあげなきゃいけないってわかってたんだろう。

中国で大人気だから選手のキスクラのたびに待機席の羽生さんがカメラに抜かれて、盛り上がるファンの前でおどけて見せたり笑顔を見せる羽生さん。だけどその胸の内は悔しさでいっぱいなのは分かりきってた事だから、そんな無理して笑う羽生さんの隣で一緒に座って笑ってるオーサーを見ただけで私は安心した。オーサーがそばに居てくれてるから大丈夫だよね。内心落ち込みまくってる羽生さんのこと全て分かっててメンタルコーチもしっかりやってくれてるんだね。って。

そしてエキシの羽生さんのインタビューの時に初めて流れたハビが羽生さんを逆転して一位になった後の二人のハグ。

羽生さんはこう語った。

「終わってすぐ僕が泣いちゃって。嬉しい気持ちと同時にやっぱり負けたんだなって気持ちがあって。ずっと泣いちゃってて。泣いてないよ、泣いてないよとか僕は言ってたんだけど、彼はすぐに自分の気持ちを察してくれて。『僕が今回チャンピオンだけど、僕の中ではいつも君がチャンピオンだよ』って言ってくれて。あ〜ほんといい人だなあって。」 


( ;  ; )( ;  ; )( ;  ; )

その言葉と共に流れた映像は、中々けしからんものだったけど(笑)、もうこの二人ったら何回ハグするんだよ〜って笑いながら、また泣いてしまった。

ゆづからハビにおめでとうのハグを求めにいったが悔しさを隠すことが出来ず泣いちゃって、そんなゆづの頭をギュッと抱いてくれるハビ、何度も何度もゆづの顔を見て、ゆづは必死で涙を見せないように手で涙を拭いながらハビに一生懸命お祝いの言葉を伝えて、ハビは優しく笑ってまたハグ。

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(画像をあげてみたら、なんか、色々やばい……)

ハビちゃんのこの包容力は何なんだろう。なんで相手の気持ちも全て理解した上で、それを全て真正面から受け止めてくれるんだろう。

普通、自分に逆転で負けちゃった相手の扱いなんて難しいよ。気を使うと思うし、悔しさで泣いちゃったライバルを抱きしめることなんて普通出来ないし、一歩間違えたら余計なお節介になってしまう。

でもこの二人ってそうじゃない。ライバルだけどそれ以上の関係があって、羽生さんは悔しいけど本当にハビが勝って嬉しいと心から思ってた思うし、ハビじゃない誰かがもし一位だったらあんなに嬉しそうな顔しなかったと思う。ハビだって、二位がゆづじゃなかったらお互いを讃え合うハグは少なくとも一回のはずだ。

自分に負けたゆづを何度も何度も抱きしめて優しく受け止めてくれるのはきっとハビだけで、負けたハビの前で泣きながらも「悔しい」と言えるのはきっとゆづだけだ。そうすることが許されてる二人なんだ。

そしてハビは『僕が今回チャンピオンだけど、僕の中ではいつも君がチャンピオンだよ』とか、そんな優しい優しい言葉をゆづに掛けてくれる。

ハビちゃん、本当に本当にありがとうね。羽生さんに、あなたのような最高のリンクメイトがいてよかった。ゆづの頑固で意地っ張りで負けず嫌いな性格を全て優しく受け止めくれてありがとう。


羽生さんはハビに対してこう言っていた。「ハビが優勝して本当に嬉しい。彼はいつも僕を支えてくれ、僕に何度か勝てなかった時に何を感じているか知っている。

羽生さんだってハビが今までどう思ってたかきちんとわかってたんだね。

このインタビューを見たとき、私はハビに対して少し勘違いをしていたのかもしれないと思った。これまで二人が同じ試合に出て、ほぼ全ての試合で羽生さんがハビより勝ってきたんだっけな?(唯一負けたのは13年ワールドぐらい)

ここ最近では、ソチでゆづは金メダルだけどハビは痛恨のミスで表彰台すら逃し、14年ワールドでゆづは優勝でハビは銅メダル、ハビちゃん地元開催の14年GPFでもゆづが優勝でハビが二位と、いつの間にかハビよりユヅルのほうが強いっていう方程式みたいなのが出来てて、それでもハビは自分に勝ったゆづをいつも笑顔で祝福してた。

ハビは前に「僕が表彰台に上がれなくてもユヅルが上がってくれたら嬉しい」とか言ってたし、オーサーも「ハビはどの色のメダルでもとても喜ぶ」的なことを言ってたから、勝手に勘違いしてた。

ハビは同じリンクメイトのゆづに負けても悔しくないんだろうなあとか、勝手に思ってた。

でもそんなわけない。いくら陽気で優しいハビちゃんでも、そんなこと思ってるわけない。

本当はいつも悔しかったんだ。ソチで自分はメダルを逃したがゆづは金メダルを獲ったとき、地元バルセロナで期待がかかる中ゆづにこてんぱんに負けて惜しくも二位になったとき、いつも笑って表彰式でギュッとゆづを抱きしめるハビだけど、心の奥底に悔しさだってきっとあったんだ。

それを羽生さんが一番わかってた。今まで口には出さず、ハビにおめでとうと言われると笑顔でありがとうと言う羽生さんが実はハビの心の内を見抜いていた。

この二人の凄いところはこういうところだ。誰よりもお互いがお互いを理解し合ってる。

ゆづが悔しくて泣いたのをわかって優しく優しく何度も抱きしめてあげるのがハビちゃんの優しさだし、いつも笑顔で自分を祝福してくれるハビの本当の胸の内を気付いていないフリをするのが羽生さんの優しさ。

お互い日々一緒に努力して高め合ってきたからこそお互いの気持ちが一番理解できる。勝った選手を尊敬して、負けた選手には敬意を払って。

もう、なんて美しい友情なんだろうと思うじゃないですか。

羽生さん悔しいとにかく悔しいってずっと言ってたけど、プレカンでこう言ってたんだよ。

「僕達は長い間闘いあってきたけど、ハビはいつも僕におめでとう誇りに思うって言ってくれた。今回は反対だ。自分のチームメイトが好成績を納めてどれだけ嬉しいかわかった。彼を誇りに思う。」

これは、きっと、彼の本心だ。
悔しさも勿論あるけど、嬉しい気持ちだってあったんだ。だからあのインタビューで「複雑な気持ちだった」と言っていたんだ。

私はこの結果で良かったと思う。
羽生さんはきっとハビに負けたことが悔しいんじゃなくて自分の演技が出来なかったことに何より悔しがってると思うから、もしあの演技で羽生さんが金メダルを獲っていても悔しさを紛らわすことは出来てなかったと思う。

そして今までハビは何度も何度もライバル候補に真っ先にゆづの名前を挙げてたけど、正直言うとゆづはハビのことをそこまでライバル視してるように見えなかったんだよね。ライバルよりも相棒、ライバルよりも同士って感じで。

12年までは大ちゃんを倒すぞ!って下剋上狙ってる感じだったし、ソチまではパトリック倒すぞ!ってメラメラしてたし、ソチ後は樹くんには負けない!って新たな闘志を燃やしてた。

競技中は羽生さんにはいつもいつも一緒にいるはずのハビが目に入っていなくて、それが今回のワールドでハビに負けたことによって初めて羽生さんがハビをライバルとして捉えた感じがしたんだよね(笑)

今までハビに対して「ハビには負けない!」とか言ってる羽生さん聞いたことがなかったもん。それが今回初めてギラギラした目で「次は負けない。絶対勝ってやる」と言い切った。やっと同じ土台に上がった二人。羽生さんがハビをただのリンクメイトや同士ではなくライバルとしてロックオンしたので、これからの二人がより楽しみになった。

きっと今まで以上にお互いを高め合い二人で成長していくんだろう。ハビだって今まで「ゆづには敵わない」とずっと言い続けてきた。ハビの実力を知ってる私たちやオーサーからしたらそういうハビの言葉は焦れったくて仕方がなかった。敵わないことないよ、あなたもゆづと同じぐらい才能があるんだよってずっと思ってた。

今回初めて羽生さんを倒して世界王者になったハビが、自信をつけてくれたらいいと思う。自分でもゆづに勝てるんだ、自分は世界のトップになれる選手なんだって認識して、これからもっと強気になるハビを見たい。

そしたらこれからの戦いがもっともっと面白くなる。絶対王者が一人いて、誰もその人に勝てないって時代より、みんながトップを競い合う時代の方が楽しいじゃないか。羽生さんはもうすでに来季に向けてスイッチ入ってエンジンかかりまくってる状態なので、みんなもそんな羽生さんに負けないようにギラギラ闘志を燃やして頑張って欲しい。

男子スケーターは本当にみんないい人たちばっかりなので、それで負けたって悔しいとは思うけど、殺伐とした空気にならないのはよーくわかったから。待機席でキスクラの選手に拍手を送り、楽しそうに話しをする今回のみんなを見てそう思った。そして最終順位が決まった時の、メダリストのハビゆづデニスのハグは正々堂々最後まで戦い抜いた男たちが素直に健闘を称え合う姿に見えて、とてもグッときた。

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お二人の表彰式での熱い熱い抱擁を見て涙が出ました。
ハビちゃんったら羽生さんの頬を触るんだもん、お前らほんと最高だな……

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(何回触るんや…)

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メダルセレモニーの後、キスクラでゆづに銀メダルをかけてもらって、ハビに金メダルをかけてもらったオーサー。そして三人でニコニコ記念撮影。ああ、美しい……。

GPFではゆづが金、ハビが銀、世界選手権ではハビが金、ゆづが銀、そしてナムちゃんが大健闘の5位で、今シーズンのクリケも凄いですな。オーサーパパも子供達の活躍に大喜びだよ。

羽生さんは確かに今回金メダルに届く位置にいたと思う。
実際、FSの最初の4S。パンクして2Sになったけどもし四回転回りきっての転倒だったら点数的に優勝はゆづだった。でも私は、そんな金メダルに届かなかった銀メダルって考えじゃなくて、他のトリプルのジャンプを完璧に決めてスピンもステップもレベルが取れたから銀メダルまでこぎつける事が出来たと、そう思いたい。出場自体が奇跡的だったんだから、その中で堂々銀メダルを獲れたなんて大健闘なんていう言葉では済ませられない。

やはりあなたは超人だ。情けない結果なんかじゃないよ。不甲斐なくなんてないよ。あなたはどこまで強かったし、強くあろうとした。

FS明けた次の日の会見では様々な前向きな言葉を口にした。

「悔しいけど成長できる」「まずはこのリンクで最後まで滑り切れてよかった」「失敗は成功のもと、失敗しなければ気づかないことが沢山ある」「色んなことがあったシーズンというのも、これからの僕の人生の中でものすごく生きてくると思う」

「課題が見つかったからこそ自分は成長していけるのかなと思っている。全てのマイナスの要素をマイナスだけで考えないで、常にそれをプラスに考えてこられてたのはこの性格のおかげだし、そこは自分を褒めてあげたい」

ほらね。
現状に満足せず「悔しい」と言うあなたが好きだけど、何日も何日も自分を悔やんで落ち込んで悔しい悔しいっていう人なんか好きじゃないよ。

彼は違う。ジメジメ悩まず落ち込まずすぐに前を向く。悔しさを忘れたんじゃなくて、これでもいっかって思うんじゃなくて、その「悔しさ」を糧にして前を向く。

彼ね、「銀メダルを獲って安心した」って言ったんだ。この「安心した」は、大変な状態の中で銀メダル獲れて安心したってことじゃなくて、銀メダルを獲って悔しい思いを経験した上でまだ自分が成長できるとわかったから、これからも成長できる自分に「安心した」ってことなんだよ。

どこまで高みを目指すんだろう。自分がまだ成長できるから嬉しいって。どこまでアスリートなんだろう。

そういうところが好きだ。大好きだ。

「来季は僕は挑戦者。沢山のことにチャレンジしていきたい」とハッキリ言った彼。またそうやって自分で壁を作って乗り越えるんだろうな。そしてまた強くなる。どこまでも応援してて楽しみな選手。

今シーズン彼と一緒に味わった深い悲しみや悔しさや怒り、そしてそれ以上の喜びや楽しさは全てとんでもなくキラキラしたもので、こんな私まで世界が広がったような感覚になる。

中国杯後の気が緩むと泣いてしまうような辛くて悲しい日々や、NHK杯での苦しい気持ち、そして今回の世界選手権で羽生さんの悔しそうな笑顔を見たときに溢れた涙、全部全部忘れてない。忘れない。

でも彼はそれを全てプラスに置き換えてまた前を向くから、ただ前だけを向くから、私もそれらの気持ちを忘れずに一緒に前を向こうと思う。

世界選手権後のあるメディアでのインタビューでこのようなエピソードがあった。

羽生は予定された1つの試合も欠場することなく、万全には遠い状態で戦い続けてきた。ここに単純に疑問がある。「なぜ休まないのか。なぜそうまでして試合に出るのか」。シーズンの締めくくりに、あらためて聞いてみると、本人は一瞬きょとんとした。そして言った。「それは自分が現役スケーターだからです。それ以外に何もない。別になんていうか、そこに何も不思議な感覚はなくて、日本代表として選ばれたわけですし、そこで滑って戦わないといけない義務感もあった。

まるで当たり前のように答えたその中に全ての答えがある気がした。戦うのは彼にとって当たり前。どんな状態でも試合に出るのが現役スケーターとして当たり前。戦う覚悟を持って、戦わないといけない義務感がある。

20歳の若き少年は、たった一人で国民の期待やプレッシャーなどを一身に背負って、それが何でもないことのようにこれからも前を向く。

そんな彼を、私はこれから先ずっと応援していきたい。


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ハビ、優勝おめでとう!
デニス、銅メダルおめでとう!

それぞれがそれぞれの事情を持ちながらそれでも正々堂々と戦ったあなた達は、順位がどうであれ甲乙つけ難いほど、みんなかっこよかったです!男たちの熱い戦いに痺れました!

そして、羽生さん。
銀メダルおめでとう!!!!!!!

ありがとう。本当にありがとう。
頑張ったね。よく、最後まで頑張ったね。

来シーズンのあなたはどれだけ成長するかまた楽しみです。今シーズン、お疲れ様でした。







世界選手権全ての試合が終わって一夜明け、エキシビジョン&バンケット。

最後まで戦い抜いた選手たちの楽しそうな姿は見てるだけで癒された〜

エキシ練習中から非常に楽しそうな男性陣。

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ああ、めちゃくちゃ楽しそうですね。
今回のエキシに出場する男子スケーター何気に好きな選手ばかりで最高でした……

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はあああ、クリケ…!!!!!
相変わらずプーさんもいるし何故かオーサーもいるし、三人揃ってのエキシは楽しいね!楽しいねえ!!!

エキシ本番も最高に楽しくて、羽生さん美しすぎるタイムトラベラーはもちろん、その他にも、フィナーレでのハビゆづのSBSで4T。流れてる曲に合わせてふざけてゆづの方に顔を近づけて歌う隣のテンくんに爆笑するゆづ。

エキシ出場者全員の記念撮影。
\セルフィー!!!!!/
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ケイトリン姉さんに押されてクワドを跳びに行く羽生さん。GOE+3がつきそうな綺麗な4Tを決めて、会場大盛り上がり。続いてはハビが4Sを堪えて着氷。ハビゆづハイタッチ。

そしてハビゆづ(先にやり始めたのは羽生さん)がナムくんを無理やり引っ張り上げてクワドを跳ばせようとするが、ナムくん本気で嫌がり抵抗するw

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ナムちゃん本気で嫌がってるけどお兄ちゃん二人は全く許してくれず、無理やりクワドを挑戦しにいかされるw

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あー、三人でなごなごわちゃわちゃしやがってwこの三人の仲の良さたまんないな。本気で嫌がるナムくんを無理やり引っ張るゆづを見て、すぐにハビがゆづの方に加担して一緒にナムくんを引っ張り出して、二人が「いけいけ!」って言ってるのを、周りにいるスケーター達はほんと楽しそうな顔で見てて、ああなんだこの幸せな空間は。って思いました。

突如始まったクリケのクワド大会。
お兄ちゃん達の無茶振りにより無理なりクワドを挑戦させられるナムくん、しかし4Sは転倒。

そんなナムくんを見て二人で顔合わせてゲラゲラ笑ってるハビゆづ。なんて奴らなんだ(笑)

転倒したナムくんはすぐ様そんな二人の元に全力で駆け寄って、三人で何か話してて笑ってて。

そんな様子を地上波で実況しながら笑ってたあっこちゃんと西岡さん。ここであっこちゃんが一言。

「なんかこういう関係いいですね」


ですね!!!!!!!!!!!!!!!!!(全力同意)

羽生さんが海外でスケートを学ぼうと思って数ある世界中のクラブの中でクリケットを選んだこと。オーサーが先にクリケにいたハビに「日本の羽生結弦がここに来ても良いかい?(ニュアンスにも程がある)」と聞いてハビが快くオッケーしてくれた事。クリケに来たころ英語もあまり話せず壁を作ってたゆづをまるで家族のように暖かく支えて仲間に入れてくれたオーサー、トレイシー、デイヴィッド、そしてハビ、ナムくん。そしてゆづが今ではクリケのみんなといることが心から安心できる場となってること。

その過程も出会いもエピソードも何もかもがまるで奇跡のようにキラキラしてて。

こんなにあたたかい場所でゆづが大好きなスケートをすることが出来て、こんなにもあたたかい人たちにゆづは愛されてて、本当に本当に良かった。

これからも羽生さんをどうかよろしくお願いします。


バンケの写真はこれからもドシドシ増えると思うし、さすがに自重します!

上海ワールド、色々な思いをしたけど、ほんっっと楽しかった!!!!!!!

中国の羽生ファンがほんと凄まじくて、日本で大会やったとき以上に投げ込みの量がそれはそれはエグくて、羽生さんがカメラ抜かれただけで大絶叫、羽生さん仕草ひとつするだけで悲鳴があちらこちらから上がって、中国選手より全然一番人気じゃないかって笑っちゃった(笑)

前から羽生さんが中国で大人気ってわかってたし大会前から中国で取り上げられまくってたからある程度覚悟はしてたけど、想像以上の人気で、中国でまるでアイドルかのように扱われてて、それはマナー的にはどうなんだろうとか少し疑問に思ったことや、これは流石にダメだって思うこともちょっとあった。

でも本当に本当に羽生さんのことが心から好きなんだってよーくわかった(笑)愛し方や愛の表し方は日本のファンとは少し違うかもしれないけど好きな気持ちは私たちと同じなんだね。

誰かのツイで、中国のファンがどうしてあれだけ熱狂的だったかというと、もう平昌までゆづが中国には来てくれないってわかってたからどうしてもこの大会で自分たちの思いを伝えたかったんだと思うって言ってて、それを見て切なくなったよ。

私も心のどこかで中国に羽生さんが行くのは今回のワールドで最後に近いかなあって思ってて、それをちゃんと中国のファンも理解してたんだね。そっか。そっか……。

羽生さんのグッズとか自分たちで作ってくるし、羽生さんのバナーがそれはそれは沢山振られててこの日のために作ってきたんだってわかったし、羽生うちわや暗闇で光る羽生結弦の文字が掲げられるし、スモールメダルセレモニーに500人とか押し寄せちゃうし、羽生さんを愛してることは十分伝わったよ。

そんな中国の羽生ファンが可愛く見えたよ。

中国の羽生ファンの言葉で感動した言葉がありました。

羽生さんが銀メダルになった後の言葉です。

「私があなたを好きなのは、負けないからじゃない。負けに甘んじないからだ。あなたに降り注いだ試練、全てが次の戦いへの力になる」

この言葉だけで、充分です。
充分あなた達の羽生さんへの愛情が伝わりました。

中国の羽生ファンは羽生さんのことを強いから好きになったわけじゃない。見た目が美しいから好きになったわけじゃない。日本の私たちファンと同じように、いつも強くあろうとする、常に前を向き続ける人だから、好きになったんだってわかりました。

ありがとう。あなた達の愛はきちんとゆづに伝わったと思うし、その声援が彼の力になったと思うよ。

あー、上海ワールド楽しかった!
本当に本当にいい大会だった!

選手の皆さん、本当にお疲れ様でした。


ゆづ。
この日の悔しさがいつかきっと報われる時が来るよ。また、強くなろうね。

来シーズンのあなたはどんな演技で、どんな表情で、私たちを魅了してくれるんだろう。

どんな夢を見せてくれるんだろう。


「壁の先には壁しかないのかな。課題を克服しても人間は欲深いからまた超えようとする。僕は多分、人一倍欲張りだと思う。」

確かに乗り越えても乗り越えても壁は続く。

でも一つの壁を乗り越えたあなたは、いつも最高にいい顔をする。その表情が見たいから。今回出来た壁を乗り越えてまた新たな壁があってもいい。ただ、私は今回出来た壁を乗り越える貴方がみたい。

そしてその先に出来る新たな壁にまた向かう貴方のたくましい背中を見て、誇りに、思いたい。

だから、絶対この壁を乗り越えてやろうな!あなたなら絶対乗り越えられるから!やってやれ!

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強くあれ。強くなれ。